協和木材事務所













プロジェクト概要
所在地:福島県東白河郡塙町
用途:事務所
構造・規模:木造 一部 鉄骨造
延床面積:651㎡
竣工:2025年5月
木の記憶を、次の風景へ。
製材工場の広大な敷地に点在していた事務所機能を集約し、人・情報・生産をつなぐ新たな拠点として計画した木造オフィス。
平面は、部門間のつながりを重視した一室空間を基本とし、大小の会議室や共用空間を緩やかに配置。建物の中心には階段と吹抜けを設け、上下階の気配をつなぐとともに、自然光を建物内部へ導く断面構成とした。大きな開口からは庭園の緑、天然乾燥される木材、製材工場、その先に広がる山林へと視線が連続し、木が「山から製品へ」と移り変わる風景を日常の執務空間に取り込んだ。
構造材から内外装材まで、自社で製材した木材を積極的に採用。1階外壁には杉小幅板によるスノコ張り、2階には帯ノコの挽き跡をあえて残した杉ラフ板を用い、木材が持つ表情や製材の痕跡をそのまま建築の意匠として表現した。
さらに外壁には、木材の人工乾燥過程で生じる抽出液を再び木へ含浸させる「リグタン仕上げ」を採用。製材会社だからこそ可能な素材へのアプローチを試み、木を単なる仕上げ材として扱うのではなく、構造・空間・風景・時間までを一体として捉えた建築とした。